鑑賞者参加型 インスタレーション作家 林伸明
鑑賞者参加型 インスタレーション作家 林伸明 のブログです。 過去の作品、今後の出品予定をお知らせします。 よろしくお願いします。    なお、このブログは、125%に拡大すると見やすくなります。
リアリズム論② 東京燃ゆ
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

青年美術展運営委員会で、熱く議論していた90年代。
議論の末に、「ガラクタ?」のような作品もいっぱいつくっていました。

残念ながら、当時の画像が何も残っていないのですが、当時を思い出して次のようなイメージをつくってみました。

東京燃ゆ

運営委員会として、96年か97年の日本アンデパンダン展に出品した作品です。

おそらく、こんなイメージの作品だったと思います。

1㍍くらいの高さの赤いバルーンは、東京大空襲の爆撃のイメージ。
床には、廃材を燃やして、焼け野原のイメージ。

タイトルは、「東京燃ゆ」。

議論の末に、現実と向きあって、制作しました。


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リアリズム論①
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

古い話ですが、90年代後半に、青年美術展運営委員会で、毎回のように論議になっていたのが、「リアリズム論」についてです。

確か、96年ころだったと思われるが、日本美術会が、名古屋市美術館の山田諭学芸員に「リアリズム論」を語らせる企画をおこなったことがきっかけでした。

まず、そもそも、なぜ、いまごろ「リアリズム論」なのか? という疑問もありました。

それに加えて、山田氏の発言の次のところに注目が集まりました。

そもそも日本では、「リアリズム=写実」と訳され、実際にそう解釈されてきたために、狭くとらえられていました。それにたいし、山田氏が、中世フランスで、それまでの宮廷や貴族階級を飾り立てて表現する美術にたいし、そこに暮らす人びと、広がる風景そのものを「写実的」に表現する「精神」としての「リアリズム」を提起していました。

この考えでは、表現方法が「写実的」かどうかが大事なのではなく、「現実に向きあう」こと、その「現実」をどう表現するかが、「リアリズム」の真髄だということになります。

この考えが「リアリズム」だとすると、次の絵は「写実的」ではないが、「リアリズム」だということになります。


古澤潤①

古澤潤氏のシリーズ「死者の譜」。象形文字が並んでいるようにみえるが、よく見ると、1人ひとりの人間。イラク戦争で殺された人びとを、古澤氏が渾身の思いで表現。全く「写実的」ではないが、「現実」と向きあって「表現」した作品です。

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日本の建築美 円筒分水その2
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

昨日、日本の建築美として川崎市の「久地円筒分水」を紹介しました。

実は、「円筒分水」は、日本中にたくさんあり、どれも水を正確にわけるためのものですが、その形はそれぞれの特徴があり、微妙に違っています。

「円筒分水ドットコム」というサイト(http://entoubunsui.com/)で、全国各地の「円筒分水」を紹介しています。

ぜひ、1度、訪れてみてはいかがでしょうか?


長野円筒分水
写真は、「円筒分水ドットコム」掲載の「長野堰用水」。

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日本の建築美・・・円筒分水(川崎市高津区久地)
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

中国の建築美「都江堰」を紹介したので、今度は、日本の建築美を紹介します。

次の写真と図は、川崎市教育委員会のHPから転載しました。


円筒分水
円筒分水 図

江戸時代につくられ、川崎市の全域を流れる農業用水「二ヶ領用水」。

その水の分水をめぐって、しばしば争いに。そこで、昭和初期に円筒分水がつくられました。

用水の水が、分水の手前の平瀬川の下をくぐって、円筒分水中央の円の下に水が流れ、その水が外側の円に流れて、そこから分水比にそって、それぞれの地域に水が分水される、きわめて科学的な建築です。

たいへん機能的で、かつ、美的ではないでしょうか。

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「かけ橋」シリーズ後の作品
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

2回にわたって、「かけ橋」シリーズを紹介してきたので、今回は、その後の作品を紹介します。

どれも、過去に紹介したものばかりですが、2回の「かけ橋」シリーズとまとめて対比してみると、変化が実感できるのではないでしょうか。

ここから、乗ったり、入ったり、寝っ転がったりの作品がはじまりました。
お休み処
アロマなお家
なにげない日常

上から、2008年発表の「お休み処」。文字通り、お休みするところですが、この作品からアロマを取り入れた、香の作品がはじまりました。

真ん中は、2009年発表の「アロマなお家(うち)」。タイトルどおり、これも香をとりいれた作品。子どもたちに人気でした。

一番下は、2011年発表の「なにげない日常」。畳の両側は、東日本大震災被災地の写真をコラージュしたもの。畳の上の「日常」と、両側の「非日常」とを、同時に体験できる作品です。

そして、この間の年、2010年発表の作品が、手をつなぐ作品です。過去のブログをご覧になれば、2カ所くらいででてきます。昨年、「森の展覧会」でも似たようなコンセプトの作品を発表しました。


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かけ橋シリーズ つづき
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

今日紹介する、林の過去の作品は、昨日、紹介した2000年代前・中盤の「かけ橋」シリーズの2回目です。


06 温もり
06 温もり・かけ橋
07 オレンジ

1番上の写真は、06年の「温もり」。鑑賞者が、中に入って結ぶ作品。その後、入ったり、のっかたり、寝っ転がったりする作品のさきがけとなった作品です。
真ん中の、「温もり・かけ橋」は、前年の「かけ橋Ⅱ」と「温もり」を、並べて展示したところ、2つの作品がくっついて、1つの作品のようになったものです。
1番下の写真は、07年の「オレンジ」。
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かけ橋シリーズ
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明です。

今日は、2000年代初頭から中盤まで、数年続けた「かけ橋」シリーズを紹介します。


04 かけ橋
05 かけ橋Ⅱ

上の写真は、04年に発表した「かけ橋」、下の写真は05年に発表した「かけ橋Ⅱ」。
赤・白・青、自由・平等・友愛の3色の毛糸でできたポールを、鑑賞者が結んでいく作品。
90年代にはじめた、私の参加型作品の1つの形として、2000年代に数年続けたシリーズの1つ。


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「名作の戦争論」川田忠明著
鑑賞者参加型アート インスタレーション作家 林伸明 です。

しばらくぶりの更新で、申し訳ありません。

今年1回目の更新です。

今日は、本の紹介をします。川田忠明著「名作の戦争論」(新日本出版社)。(125%に拡大してご覧ください)

名作の戦争論

音楽から美術から、あらゆる分野にわたって「戦争と平和」を考える視点から作品を見つめ直しています。

そのなかから、モードについて書かれたところを、以下に引用します。

「私は、けっしてブランド志向の人間ではないし、そんな金銭的余裕もないが、彼らの華やかな展開の中には、現実の世界と歴史がダイナミックに折り込まれていることがあり、そこに、つきぬ魅力を感じる」

続いて、おおよそ、次のような展開が・・・
 イヴ・サン=ローランは、1966年に「ル・スモーキング」という女性用タキシード・スーツを発表し、衝撃を与えた。男性の、支配階級のシンボルでもある燕尾服を女性に着せることで、「支配構造」を「転換」してみせた。
 続いて、68年には、女性が普段に着られるパンツスーツを発表した。それまで男性が独占していたパンツを、史上初めて女性のものにしたと言われるほど、「革命的」なものだった。そして、翌年、「パンタロン」が誕生する。
 著者は、これを「社会生活と労働現場における女性の地位と役割の向上」と、「男性の家父長的な独占にたいする挑戦」として、文化的刺激を内包したものであったと述べている。

 これに先立ち、ココ・シャネルは、1950年代に、「働く女性」をテーマに、動きやすいツィードスーツを発表していた。膝丈のスカートが、デスクワークをする女性の機能性にフィットしたものとして、広い支持を集めた。

 イヴ・サン=ローランは、シャネルのスカートをパンツに替えることで、「働く女性」のファッションを、「改良」から「革命」へと飛躍させた。

 著者は、このあと、ジョルジオ・アルマーニの次の言葉を紹介している。
 「(自分が制作で大事にしているのは)常に時代性や社会性を表現しようとすることだ」
 「服は何らかの形で、常に現実への関与を示すものだからだ」
 
 「作家が現実と、どう向き合うか」。モードの世界でも、この探求がおこなわれてきたことが、よくわかる著作であった。

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